プレヒートという一大儀式が必要なガソリンストーブ、ケロシンストーブも好きな人にとっては、使うまでに手のかかるところが逆に趣があっていいものです。
しかし、キャンプなどではストーブの云々などにまったく興味のない『ご飯ま~だ?』といったメンバーばかりだと、着火に時間のかかるストーブは不評を買う原因にもなります。
私は普段、ホエーブス725を外で使うことが多いのですが、状況によってプレヒートの必要がないコールマンのストーブを持ち出すこともあります。
『コールマンのシングルレバーはとろ火ができない。』なんて話をよく聞きますが、私の手持ちの400Bなどは2レバー化する必要がないほど炎の微調整ができます。
個体差もあるのかもしれませんが、扱い方次第で火力調整が改善されるかもしれません。
コールマン400B、442などシングルレバーストーブで、とろ火がうまくいかない場合の対処法などをご紹介します。
コールマンコンパクトシングルストーブ
コールマンのコンパクトシングルストーブとしては、今でも400シリーズが定番人気で、火力の微調整ができる2レバータイプの400、400A、1レバーの400B、440、442などがあります。
個人的には576などコールマンらしいグリーンカラーのストーブのほうが、しっくりする感じはあります。
ただ、いずれもいかんせん廃盤商品のため、パーツの供給という問題を抱えているところがユーザー共通の悩みの種ではあります。
2レバータイプの火力調整
2レバータイプは点火時と連続使用時に切り替えの必要な燃料バルブレバーと、連続使用時に火力の微調整を行うレバーの2つを組み合わせて使います。
慣れればどうということはないと思いますが、初めて使う方はまず戸惑うはずです。
点火時、そして点火後炎が安定するまでは点火ポジションで追加ポンピング、炎が安定したら微調整レバーで炎の調整をします。
ただ、実際に使っていくと、だんだん使いづらい、めんどくさいと感じることも少なくないのではないでしょうか。
1レバータイプの火力調整
2レバータイプに比べると、圧倒的に操作が楽な1レバータイプは、上の写真のように点火ポジション(強火)、弱火、OFFの3段階の調整ができるのみとなっています。
『これで微調整ができるの?』と思うかもしれませんが、実際には強火、弱火、OFFの3ポジションというわけではなく、レバーで燃料の量を無段階で調整できるため、強火から弱火まで好みの火力を実現できます。
コールマン製品で赤い炎が上がる原因の多くが、ジェネレーターの過熱不足、ポンピングの不足なので、点火ポジションでしっかりと追加ポンピングすることは大切です。
もちろん、ジェネレーターが詰まっていたりする可能性もありますので、赤い炎が上がり続けるときには清掃が必要なケースもあります。
私のコールマン400Bの場合、点火ポジション(強火)でしっかり炎が安定した後は、消火するギリギリぐらいのとろ火にすることもできます。
とろ火がうまくいかない場合
まずはジェネレーターが十分に温まらないと絶対にとろ火は不可能なので、点火ポジション(強火)で青い炎が安定するまでしっかり追加ポンピングしてみてください。
しっかりポンピングしているにも関わらず、目安としては5分以上経っても赤火が収まらない時は使用を中断して原因を探ったほうがいいと思います。
ジェネレーターを焼いてみる
コールマン400Bのジェネレーターには、クリーニングワイヤーが通っているので、これを引き抜かないように燃料バルブのフックだけをはずすようにしてジェネレーターを取り外します。
ストーブの炎が安定しない場合には、燃料に含まれた不純物やタールといったものがジェネレーターに固着していることが原因であることが多いです。
保管状況や使用頻度によっては、ジェネレーターの中の水分が錆を呼んでしまうこともあり、燃料の通りを悪くしたり、錆が赤火の原因であることもあります。
ジェネレーターを交換するのもひとつの方法ですが、交換する前にジェネレーターの寿命を延ばせる方法がありますので、ぜひ試してみてください。
ほかのストーブで焼く
一番簡単なのは、ほかのストーブで焼いてしまうことです。
この方法は出先でストーブが不調になった時にも使えるので、コールマンのスーパーレンチはぜひ携帯しておきましょう。
バーナーで焼く
ジェネレーターを念入りに焼くにはトーチバーナーを使うと便利です。
やけどをしないようアスファルトの地面にジェネレーターを置くか、柄の長いペンチと皮手袋など、作業には十分気をつける必要があります。
また、バーナーをストーブやランタンのプレヒートに使うこともできるので、私はよくホエーブスのプレヒートに使っています。
プレヒート用のアルコール燃料などが不要になるので重宝するほか、BBQの炭起こしなどにも活躍しますよ。
コールマン400Bのジェネレーター
コールマン400Bのオリジナルジェネレーターは品番400B2891なのですが、市場では枯渇しつつあり現在は後継の400C289Cが流通しています。
アマゾンやヤフオクでまだ手ごろな値段で入手できますが、2レバージェネレーターのようにいつ生産中止になるかわかりません。
ジェネレーターは突然不調になることが多いパーツなので、予備をいくつか持っておくといいですよね。