ストーブ ランタン

ビンテージコールマンランタンやストーブの燃料バルブのシール剤

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ショップのお客さんからいただいた問い合わせ。

燃料バルブとタンクの間にある白っぽい漏れ止め剤のようなものは何ですか?

ちょうど上の写真にも写っている、バルブステムとタンクのつなぎ目に見える白っぽいもののことですね。

最近コールマン222を入手されたようで、分解してから組み上げるときにあらかじめ必要なものを用意しておきたいということでした。

222フリークがまたひとり増えたようで、なんだか嬉しくなります。

今回はコールマンランタンやストーブのシール剤についてのお話です。

オールドコールマンのメンテナンス

コールマンのメンテナンス

オールドコールマンを持つと避けては通れないメンテナンス。

ジェネレーター交換程度の軽い整備なら、難しい知識や特殊な工具も必要ありません。

ただ、ビンテージコールマンにハマればハマるほど、愛機を隅々までメンテナンスしたくなるものです。

製造から数十年間、一度もクリーニングされないまま使われてきた個体の燃料系には、それなりの汚れ等が蓄積されているもの。

それらを取り除いてやるだけで、見違えるほど調子がよくなるランタンやストーブも多いものです。

特にチェックバルブ、フューエルチューブの定期的な清掃は、ランタンやストーブを長く使い続けるには必須の作業です。

チェックバルブの取り付け取り外しは大きめのマイナスドライバーでもできなくはないのですが、古い個体になると固着が強く、チェックバルブの溝をナメてしまう可能性が大です。

チェックバルブの取り付け取り外しには、専用工具のチェックバルブレンチを使いましょう。

製造年代やモデルによって異なるシール剤

コールマンのシール剤

上の写真は80年製コールマン222のバルブとタンクの接続部分です。

白く見えるものはシール剤で、ドライバーなどで小突くとポロポロと剥がれてきます。

材質が何かはよくわかりませんが、触った感触は石膏のような感じです。

タンクの密閉性を保つ役割と、ネジロックを兼ねているものと思われます。

ピークワンランタン222と並んで管理人の大好きなストーブ、モデル500のバルブとタンクの接続には接着剤のようなものが使われていて、下の写真のように除去するのに大変手間がかかります。

接着剤の除去

その他モデル400などのバルブには赤茶っぽいシール剤が使われていたり、黒っぽいシール剤が使われているものもあります。

いずれにしてもバルブはタンクに人力でねじ込まれているため、個体によってはバルブの取り外しに苦労することもあります。

特に接着剤のようなものが使われている古い個体の場合、バルブが硬くて回らずタンクを変形させてしまうこともあるぐらいです。

そんな時は下の写真のようにバーナーでバルブを炙って接着剤を溶かしながら、少しずつバルブを緩めていくのがおすすめです。

バルブをバーナーで炙る

 

用途別シール剤

管理人が普段のメンテナンスで使うシール剤は2種類です。

ひとつはホームセンターの水道用品コーナーで手に入るシールテープ。

白いテープ状のものですね。

もうひとつは液体ガスケット。

外観をオリジナルに近づけたい場合には赤茶色の液体ガスケットを使用します。

 

液体ガスケット

液体ガスケット

上の写真はホルツの液体ガスケットで、自動車整備工場などでオイルパンのガスケットやドレンボルトによく使われています。

薄く伸びるので、ランタンやストーブのバルブとタンクの接続シール剤としてもおすすめです。

もともとオールドコールマンに使われているシール剤に近い赤茶色をしているので、外観にこだわるのであればホルツの液体ガスケットでしょう。

ただ、硬化に1日ほどかかるので、ランタンやストーブをすぐに使いたいといった場合には向いていません。

液体ガスケットの使い方は、シールテープを巻くのに比べてはるかに簡単です。

特に下の写真のようなバルブとフューエルチューブの接続部分など、薄く塗布したい箇所に使うのに最適なシール剤です。

バルブとフューエルチューブ

必要以上に塗布するとふき取り等の作業が必要になるので、下の写真のような感じで塗布してみてください。

液体ガスケットの塗布

バルブとフューエルチューブ

 

シールテープ

シールテープ

ランタンやストーブをすぐに使いたい場合や、バルブを回しながらねじ込み加減を微調整したいといった場合には、シールテープを使います。

シールテープの素材テフロンは耐熱耐油性なので、水回りのシール以外にランタンやストーブにも問題なく使えます。

液体ガスケットより見栄えが悪くなるといっても、オリジナルの白いシール剤よりは格段に見栄えはいいはずです。

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シールテープはネジ部に3回ほど巻き付けた後、できるだけ薄くなるよう指でネジ部をなぞるのがコツです。

下の写真のような状態にしてから、バルブをタンクにねじ込んでいきます。

シールテープ

バルブとタンク

 

コールマン500のバルブ位置調整

コールマン500

コールマン500はバーナープレートにあるジェネレーター取り付けステーに合わせて、バルブの締め付け位置を調整する必要があります。

下の写真のように、フューエルフィードの先端がジェネレーター取り付けステーの中心より少し手前になる位置から、原寸合わせで微調整していきます。

ジェネレーター取り付けステー

コールマン500のフューエルフィードは真鍮製で柔らかいため、バルブを回すのではなく、フューエルフィードを手で曲げて調整するのもひとつの方法ではあります。

ただ、曲げ伸ばしをすることはパーツの寿命を早めてしまうので、バルブの締め付け位置でフューエルフィードの位置を調整したほうがいいでしょう。

下の写真のような位置が正しいバルブ位置です。

正しいバルブ位置

少し前にアメリカからやってきて、先ほど整備の終わったスピードマスターは、タンク底にモデルスタンプが鮮明に残る1940年もの。

80年以上も前にアメリカで作られた道具が、今自分の手元にあるということがロマンですねぇ。

コールマン500

タンクの底

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