上の写真はコールマン508ストーブ、とろ火ができる2レバータイプ。
不完全燃焼とバーナーボウルからの燃料漏れ修理のご依頼品です。
ジェネレーターメンテナンスとバーナーボウル内の耐熱綿交換で、ご依頼いただいた作業は完了しました。
ご依頼いただいた修理は完了したものの、外観がとても綺麗なだけに個人的に気になる部分がありました。
以下の動画をご覧いただくとわかりますが、ポッポッと出る赤火です。
ストーブの赤火の原因は様々ですが、バーナー周りに付着した不純物やバーナーリングの錆が原因であることも多いです。
ガスが当たって剥がれた不純物や錆が燃える際に、いわゆる赤火になります。
赤火の原因にはこのほか、ジェネレーターの詰まりや混合気の濃さなどが関係しますが、今回はバーナーボウルの汚れ落としとバーナーリングの錆落としで解決した事例をご紹介します。
クリーニング前の状態
ショップでお預かりした時には、バーナーボウルとバーナーリングは以下のような状態でした。
バーナーボウル、バーナーリングともにガム状の粘着物が固着しており、赤ガス(自動車用ガソリン)等ホワイトガソリン以外の燃料を使用したものと推測できます。
バーナーボウルやバーナーリングにガム状の粘着物が完全に固着してしまうと、除去するのが困難になります。
赤火が直接ストーブに悪影響を与えるわけでもないのですが、オーナー様にバーナーボウルとバーナーリングのクリーニングをご提案させていただきました。
クリーニング後の状態
ストーブ部品の洗浄には、汚れに合った薬剤を使うのがおすすめです。
金属ブラシなどで必要以上にこすってしまうと、取り返しのつかないキズが残る結果になります。
今回のように赤ガスに含まれる成分がガム状に固着した汚れには、花咲かG マルチクリーナーなどがおすすめできます。
今回は洗浄液に一晩漬けてから汚れの除去作業をしました。
以下の写真が、クリーニング後のバーナーボウルと燃焼状態です。
ビフォーアフター
オールドコールマンに耐熱塗装という方法は、個体の歴史が失われると管理人は考えます。
なので、今回もバーナーボウルは丁寧に汚れを除去するのみに留めています。
耐熱塗装を吹いてしまえば、見栄えは良くなるかもしれませんが、使われて少々ヤレたぐらいの感じが個人的には魅力を感じます。
オリジナルにも耐熱塗装は使われていますので、耐熱塗装を吹くのが邪道というわけではありません。
以下、バーナーボウルとバーナーリングクリーニング後の燃焼動画になります。
冒頭でご覧いただいたクリーニング前の燃焼動画と比べていただくと、赤火が出なくなっているのがわかるかと思います。
調子の悪いストーブ等ありましたら、ご相談いただければと思います。