はじめは1台のコールマン222と1台のホエーブス725だけだった、マイビンテージコレクション。
気づけば仕事部屋の半分ほどを埋め尽くす数にまで成長しました。
ホエーブスと並んで特に惹かれるのが米国ではスピードマスター、カナダではスポーツマスターとして販売されたコールマン500。
ふとオークションで見かけて、星形八角ゴトクと美しいフォルムに一目ぼれしました。
管理人にとっては、見ているだけでワクワクするストーブです。
eBayで手ごろな個体を見つけては、コツコツ直しながらコレクションの数を増やしてます。
入手するほとんどの500はそのままでは使えない状態で届くので、失敗も経験しながら500のメンテナンスを学んでます。
500のジャンク品などに多いのが、ジェネレーターコイルの固着。
無理やり力づくで引き抜いて、ジェネレーターコイルがビヨ~ンと伸びてしまい使い物にならなくなってしまったことも・・・。
今回はジェネレーター内部で固着してしまったジェネレーターコイルの取り外し方をご紹介します。
モデル500以外にもジェネレーターコイルを使用するジェネレーターであれば、同じ方法で取り外せるはずです。
ジェネレーターチューブに潤滑剤を吹いてみる
上の写真はコールマン500ジェネレーターのバルブ側です。
ジェネレーターコイルが顔を出しているがわかるでしょうか。
ジェネレーターコイルがもっと奥まったところで、うんともすんとも動かなくなって固着しているケースも多いです。
力づくで無理やり引っ張り出そうとすると、コイルが伸びて使えなくなってしまうこともあるので注意が必要です。
本来、コイルはジェネレーターチューブ内でスムーズに動く作りになっています。
木の板など軟らかいものを下敷きにして、トントンしてもジェネレーターコイルがストンと落ちてこない場合には、下の写真のように最初にCRC、ラスペネなど浸透潤滑剤を吹いてみてください。
固着が軽度であれば、潤滑剤を吹いてやるだけでジェネレーターコイルがはずせるケースもあります。
管理人の場合、室内での作業が多いので無臭性のラスペネを愛用しています。
CRCなど浸透潤滑系のスプレーは臭いが強いので、室内で使うと家族からのクレームが・・・。
トーチバーナーで炙る
ジェネレーター内部での固着がひどいコイルも、トーチバーナーで炙ってやるとほぼ100%取り出し可能です。
管理人の大好きなピークワンランタン222にも、下の写真のような細いジェネレーターコイルが挿入されていて、管理人はトーチバーナーを使わずにはずそうとして、過去に何本か取り外しに失敗した苦い経験があります。
G2、G2Aといった入手が難しい当時物のジェネレーターをダメにしたショックは大きいです・・・。
ジェネレーターをトーチバーナーで炙る際はコンクリートなどの地面にジェネレーターを置くか、下の写真のようにヤケド防止に革手袋、熱で溶けてしまう保護グリップのないペンチ等を用意します。
ジェネレーターをトーチバーナーで炙ると、内部に溜まったタール等の不純物が燃え尽きるまで結構な煙と炎が出ることがあります。
くれぐれも換気と火事に気をつけて作業しましょう。
トーチバーナーは安物でいいので1本持っておくと、液然ストーブやランタンのプレヒート等にも重宝します。
管理人はコスパの良い市販のカセットガスが使える、SOTO製のフィールドチャッカーを整備とBBQの火起こし等に愛用しています。
ジェネレーターコイルのクリーニング
ジェネレーターをトーチバーナーで炙ると、炎と煙とともに「パチパチ」といったチューブ内のタールが焼ける音が聞こえてくるはずです。
このパチパチ音が聞こえなくなったら、チューブ内のタールが焼け切った目安です。
冷えるのを待ってトントンするか、千枚通しなどでガスティップを引き出します。
ジェネレーターコイルを引き出しにくい時は、下の写真の赤丸で囲んだガスティップというジェネレーターの先端部品をはずします。
ガスティップ側からドライバー等でジェネレーターコイルをバルブ側へ押し出すようにしてやると、スムーズに取り出せるはずです。
万が一、スムーズに取り出せない時は、もう一度トーチバーナーで炙るか、ラスペネ等の浸透潤滑剤を吹いてみてください。
固着していたジェネレーターコイルには、かなりの煤やタールが付いているはずですので、ワイヤーブラシ等で丁寧にクリーニングしておきましょう。
下の写真のように軽くトントン下しただけでも、ジェネレーターチューブ内からかなり煤が落ちてくるはずです。
ジェネレーターチューブ内のクリーニング
ジェネレーターチューブのクリーニングは、クエン酸液や酢に付け込んで外側の汚れを落とします。
内部の清掃はパーツクリーナーを吹いたあと、綿棒を使ってチューブ内にこびりついた汚れを落としてやると抜群に綺麗になります。
綿棒はバルブ側とガスティップ側からチューブ内を掃除してやるのに、ちょうどいい長さと太さなんです。
下の写真のように、パーツクリーナーだけでは取り切れない汚れを、綿棒を使うことで落とすことができます。
コールマン500用ジェネレーター流通在庫
コールマン500用のジェネレーターはリプロ品の製造も2017年に終了しています。
今後入手できるのはオリジナル、もしくはリプロ品の流通在庫のみです。
スピードマスター、もしくはスポーツマスターをお持ちの方は、流通在庫のあるうちに予備のジェネレーターを確保しておきたいものです。
コールマン500用の部品はジェネレーター以外にもショップにいくつか在庫していますので、見つからない部品がありましたらご相談ください。