上の写真はコールマン222の後期モデル、222A等に装着されたバルブステム&フューエルチューブを構成する部品。
初期型222や226以降のピークワンランタンには、写真と異なるエキセントリックブロックが装着されているものもあります。
ただ、バルブステムとエキセントリックブロックのOリング交換手順はどのモデルも同じです。
今回はピークワンランタンのバルブステムとエキセントリックブロックのOリング交換手順をご紹介します。
モデルごとに異なるバルブアセンブリー
ピークワンランタンはモデル222に始まり、222A、226、229、3022へと変遷を遂げていきます。
重要部品を各モデル共通にしてくれればよいものを、ピークワンランタンのバルブアセンブリーはモデルによって3種類。
部品の素材、構成、ノブの動作位置なども違ったりして、モデルの異なる部品を後付けされた個体の中にはうまく動作しないものもあったりします。
特にエキセントリックブロックが違うと、交換用Oリングのサイズも異なるので注意が必要です。
コールマン222系バルブの違いについては、以下のページをご覧いただければと思います。
-
コールマン222系バルブのエキセントリックブロック形状3種類
今年に入ってからコレクション管理のためにリスト化したコールマン222シリーズ。 リストに入っている個体だけでも、いつの間にか40台を超えていることが判明。 お金の減り方の早さと部屋が狭くなった理由がは ...
続きを見る
エキセントリックブロックの取り外しについても、以前ご紹介したページがありますので合わせてご参照いただければと思います。
-
コールマン222|エキセントリックブロックのOリング劣化による燃料漏れ修理
4~5分ごとにポンピングしないと暗くなってしまうという、ピークワンランタン222Aのお問い合わせがショップにありました。 管理人が初めて手にしたコールマン製品でもあるカナダグリーンの222Aは、35年 ...
続きを見る
エキセントリックブロックのOリング交換
エキセントリックブロックにOリングを装着する際、上の写真にあるような耐熱シリコングリスをたっぷり塗布しておきます。
塗布量は下の写真を参考にしてみてください。
エキセントリックブロックの装着
バルブステム本体にエキセントリックブロックを挿入する際には、上の写真のように溝の向きに気を付けます。
バルブアセンブリーはバルブノブの突起が、エキセントリックブロックの溝に入って上下に動作する仕組みになっています。
下の写真のように、バルブノブ挿入口からエキセントリックブロックの溝が見えていればOKです。
フューエルチューブの取り付け
バルブステム本体はモデルによってアルミ製、真鍮製のものがあります。
上の写真は222、222A初期に装着されていたアルミ製です。
フューエルチューブはどのモデルも真鍮製ですが、エキセントリックブロックにはニードルが付いたもの、鋳物製のものがあります。
どのエキセントリックブロックが付いているかで使用するOリングのサイズも変わります。
フューエルチューブをバルブステム本体にねじ込む際、直接フューエルチューブをペンチで挟むのではなく、下の写真のように皮の端切れ等を噛ませてやると部品に傷がつきません。
フューエルチューブをバルブステム本体に固定した後、エキセントリックブロックの溝がそっぽを向いてしまうこともあります。
そんなときはジェネレーター取り付け側を下にして、軽く振るとエキセントリックブロックの頭が出てきます。
下の写真のような状態で、エキセントリックブロックの頭をひねればエキセントリックブロックの溝を任意の位置にすることができます。
バルブステムのOリング交換
バルブステムのOリングにもエキセントリックブロックと同じように、耐熱シリコングリスをたっぷり塗布します。
塗布量は下の写真を参考にしてみてください。
バルブステムの挿入
バルブステムはエキセントリックブロックの溝に突起が入るように挿入します。
下の写真を見てみてください。
赤丸で囲った部分は、バルブステムの突起がエキセントリックブロックの溝に入っていない状態です。
この状態ではバルブアセンブリーは正常に動作しません。
下の写真のように、バルブステムが本体と面一になる位置を探って挿入します。
上の写真のようにバルブステムがきちんと挿入できたら、下の写真のようにスプリングクリップを取り付けます。
今回作業したのはNOSタンクから組み上げたモデル222A。
新品、中古の部品を集めて組み上げた222Aですが、下の写真のようにそれっぽく仕上がりました。
交換用Oリングの入手先
バルブステム、エキセントリックブロックの交換用Oリングはショップに取り揃えています。
ピークワンランタンすべてのモデル用Oリングを揃えています。
適合するOリングがわからない場合にはバルブアセンブリーを分解して、エキセントリックブロックの形状を確認するのが確実です。