上の写真はコールマン400シリーズ、505、576等ピークワンストーブ用の専用プラスチック収納ケースです。
ピークワンストーブ用の収納ケースはアルミ製がよく知られていますが、赤いプラケースも販売されました。
モデル222などピークワンランタン用プラケースも同じ仕様ですが、高さが違います。
底の黒い部分は共用部品です。
ピークワンストーブ用のプラケースは、ピークワンランタンのプロパンバージョン、モデル5414用としても販売されました。
モデル5414を収納するには下の写真にあるアダプターが必要なのですが、eBayで探していてもなかなか見つかりません。
話が長くなりましたが、ここからが本題。
ケースの赤い上部と黒い底部は、底部側の爪に上部の溝をカチッとハメて固定する仕様です。
下の写真が上部と底部を固定した爪の状態です。
上部と底部を固定する爪部は収納ケースの肝ともいえる部分なのですが、いかんせんプラスチックなので経年劣化や使用に伴い破損してしまうことが多いのです。
下の写真の赤丸で囲った部分、タンクを底部に固定する爪も同様、中古ケースでは圧倒的に欠損していることが多いです。
いずれもある程度の強度がいる部分なので、瞬間接着剤などでの修理はまず意味がないかと思います。
取れたり割れたりしてしまったプラスチック部品の修理は、はんだごて等での溶着修理が一般的です。
ただ、最近では下のようなプラスチック溶接機なる工具も販売されており、今回は金属ワイヤーをプラスチック溶接機で埋め込む修理をご紹介します。
今回はプラケースの上部と底部を固定する爪部が取れてしまったので、まずは瞬間接着剤で元の状態に仮付けします。
そのあと、多くのプラスチック溶接機に標準で付属する針の中から、修理部分の形状に合いそうなものを下の写真のように埋め込みます。
余分な針をカットして表面を少し溶かして大まかに成形、リューター等で仕上げます。
表面のプラスチックを溶かすので元通りというわけにはいきませんが、金属でつなぐ形で修理しますので十分な強度が得られます。
必要最低限の研磨しかしていませんが、今回は下の写真のような仕上がりになりました。
修理した部分のプラケース上部と底部を固定すると、下の写真のような外観になります。
過去にピークワンランタン用プラ製ケースのタンク固定部の爪2ヶ所が折れてしまった際、「直せないだろう。」と部品を捨ててしまったことを切に後悔しています。
壊れた部品も取っておけば、今なら修理できたなぁと痛感する事例でした。
一昔前はプラスチック溶接機も一般的ではなかったのですが、時代ですね。
1台持っていると修理の幅が広がります。
下の写真のように、40年以上使っている我が家のポリバケツのバリバリに割れた蓋も復活しました。