山で遭難した登山家が使うホエーブス725の音に捜索隊のひとりが気づき、その登山家が命拾いしたという逸話があるほど、725の燃焼音は大きいですよね。
全開で725を使っている時などは、目の前のパートナーと会話ができないほどです。
725独特のバーナーキャップ、ローラーバーナーが発する燃焼音は、もはや轟音と言ってもいいんじゃないでしょうか。
コンパクトで使い勝手の良い725をなんとか静かに使いたいと、古くから725の静音化は行われてきました。
今回はPhoebus 725の静音化と、725用サイレンサーのお話です。
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ホエーブス725|30年以上現役で活躍する登山ストーブの名器
高校生の時分に始めた登山で愛用していたガソリンストーブ、ホエーブス725を親に買ってもらったのは、かれこれ30年以上前になるでしょうか。 当時は単独行、もしくは親友と二人で山に行くことが多かったので、 ...
ホエーブス725の静音化
上の写真はホエーブス625のインナーキャップとサイレンサーです。
この二重構造が625のスムーズな燃焼と、静かな燃焼音に貢献しているものと思われます。
725のバーナーヘッドに、625のインナーキャップとサイレンサーを取り付けるのが、古くから行われてきたメジャーな725の静音化の方法です。
ただ、725のバーナーヘッドは625よりもひと回り小さいため、下の写真の赤丸部分、ローラーバーナーの脱落防止用の突起を削るか、625のサイレンサーを削る必要があります。
また、625のサイレンサーは厚みがあり、725の純正ゴトクでは短すぎるため、625用の五徳を短く切断したりして各々725をカスタマイズしたものです。
しかし、現在は625のサイレンサーはじめ、ホエーブスパーツ全体の入手が難しくなってきているため、オリジナルパーツの加工は躊躇してしまいます。
嬉しいことにホエーブスの愛好家は世界中に居て、725用のローラーバーナーやサイレンサーを作っている人がいました。
なんと日本にも、ホエーブス725の遮熱板やニップル、ニードルを作っているところがあります。
ホエーブス725用サイレンサー
上の写真はホエーブス725用サイレンサーです。
純正ローラーバーナーと入れ替えるだけで725を静音化できる優れものなのです。
どれぐらい音が小さくなるのかは使った人にしかわからないのですが、一度使ったらローラーバーナーを使おうとは思わなくなるはずです。
燃焼音の比較用動画を撮影してみましたので、ご覧になってみてください。
このバーナーキャップは海外のストーブ好きなデザイナーが製作したもので、入手するには海外の3Dプリンタ会社経由でオーダーすることになります。
このバーナーキャップは素材と仕上げの種類をいくつか指定してオーダーすることができます。
管理人の場合ベーシックな色合いのステンレススチールが好みなのですが、どれを選んでも一度使うとどれも同じような焼け色が・・・。
ショップでは使用後も色の変化が少ないステンレススチールのサイレンサーを仕入れています。
なかなかの人気商品なので、725の轟音が気になる方はぜひ使ってみてください。
一度使ったら、もうローラーバーナーには戻れないことを保証します(笑)。
サイレンサー外観写真
ホエーブス725用サイレンサーは625にも使用できます。
サイレンサー欠品の625などお持ちであれば、このサイレンサーで蘇らせてあげてください。
ホエーブス625、725の未点火品などレアなアイテムを探しに、ショップも覗いてみてください。