ストーブ

ホエーブスNo.35アルコールストーブのレストア|Phoebus Gravity Stove

ホエーブスNo.35

上の写真はホエーブスNo.35、重力加圧式アルコールストーブ。

1900年代に作られたもので、本国オーストリアでも状態の良い個体はなかなか出てきません。

eBayなどマメにリサーチしていると、たまにそこそこの状態の個体が出てくるかもしれません。

ただ、そのままの状態で使える個体やオリジナルの部品や外観を保った個体はまず出てこないでしょう。

また、ホエーブスのアルコールストーブに関するパーツリストや資料が少なく、構造を考えながら部品を作成するぐらいでないとレストアは難しいかもしれません。

ベポライザー(Vaporiser)

ベポライザー

ホエーブスのアルコールストーブには上の写真のようなベポライザー(Vaporiser)という、コールマン等のジェネレーターに該当する部品があります。

ベポライザーの内部に燃料を気化するための部品が挿入されているのですが、新品であれば下の写真のような状態のまま引き抜くことができます。

ベポライザー

 

ただ、中古品の場合は下の写真のように朽ちた状態になっていることがほとんどでしょう。

ベポライザー

燃料にアルコールを使うストーブの場合、長期保管をするのであればアルコールを綺麗に抜かないと水を呼び込むことになります。

今回レストアした個体の場合、最後に使用されたのがいつかはわかりませんが、上の写真のようにアルコールが呼び込んだ水で部品が錆びて朽ちてしまっていました。

完全に抜き取れなかった部品の残骸は、下の写真のように外径7mmのロングドリルを使うと掻き出すように排出できます。

ロングドリル

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ベポライザーの挿入部品を作る

真鍮管

ベポライザーは液体燃料を気化する装置で、燃料がじわじわと流れる毛細管現象が起きる構造であれば、素材や作りは様々な選択肢があります。

オリジナルのように細い繊維を針金で束ねたり、数十本の細い真鍮や銅の針金をベポライザー内部に挿入しても機能します。

今回は今後のメンテナンス性を考慮して、上の写真にある外径7mmの真鍮管に手持ちの真鍮ワイヤーを挿入して、ベポライザー内部に装着することにしました。

ベポライザー

外径7mmの真鍮管には気化した燃料がバーナー部へ送られやすいよう、上の写真のように適当な横穴を開けていきます。

横穴の数や間隔は実際の燃焼具合を見ながら試行錯誤が必要かもしれません。

今回は2mmの横穴を1cm間隔で4列開けてみました。

加工した真鍮管に挿入する真鍮ワイヤーは下の写真にあるもので、工具箱の底に眠っていた廃材です。

真鍮ワイヤー

ベポライザーには下の写真のように、真鍮管に真鍮ワイヤーを挿入した状態で差し込みます。

真鍮管

ベポライザーのピンホール修理

ベポライザー

およそ100年前以上前に作られたストーブなので、火を入れる前には十分な点検が必要でしょう。

ベポライザーは接続部を除いて厚さコンマ数ミリの真鍮管でできていますので、使用もしくは経年劣化でピンホールが空いていてもおかしくありません。

ピンホールの確認はアナログ的な方法ですが、上の写真のように水を張ったボウルに出口を塞いだベポライザーを沈めて、燃料タンク接続部からエアーダスター等でエアーを吹いてやります。

口で吹いてもいいかと思います。

案の定、下の写真のようにベポライザーの1ヶ所から空気漏れを発見しました。

空気漏れ

管理人の場合、コールマン等のジェネレーターからのエアー(ガス)漏れの確認には「ガス漏れ検知剤」をよく使います。

水を張ったボウルを用意する等の準備が必要ないので、急ぎの場合には重宝します。

 

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アルコールストーブのベポライザーはガソリンストーブほど燃焼温度は上がりませんが、ピンホールの修理ははんだ付けではなくロウ付けが望ましいでしょう。

厚さの薄い真鍮管のロウ付けは母材が溶解しやすいため、作業温度には十分に注意する必要があります。

管理人は貴重な部品の母材を何度も溶かしてます・・・。

 

ホエーブスNo.35アルコールストーブの燃焼動画

アルコールストーブの一番のメリットはとにかく静かなこと。

また、ガソリンや灯油ストーブのように煤や嫌な臭いが出ないのもいいです。

アルコールストーブもプレヒートは必要ですが、ガソリンや灯油ストーブほどの時間は必要ありません。

デメリットとしては火力が弱いことぐらいでしょうか。

100年ほど前はこれで調理をしていたわけですから、工夫次第で十分家庭料理も作れるはずです。

これでコーヒーとか淹れると絶対美味いですよね。

ホエーブスアルコールストーブ関連の資料をお持ちの方などいましたら、ぜひご教授いただければと思います。

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