上のストーブは管理人の愛するコールマンモデル500。
独特の星形八角ゴトクとメッキの美しさに魅せられ、コレクターになったモデルです。
ヤフオクやeBayを覗くと、このモデルにハマっているのは管理人だけではないと確信できます。
管理人の場合、入手したボロボロの個体をレストアして動作品にすると、ある程度の所有欲が満たされるため、ショップやヤフオク等に出品したりしています。
先日もヤフオクでスピードマスターをご落札いただいたのですが、落札からほどなくして点火できないというご連絡をいただきました。
整備から時間の経っていない個体でしたので、点火できないことはまずないのですが・・・。
管理人の撮影した動画で点火手順を確認してもらったり、落札者様の点火手順を伺ったり、状態確認からはじめてみると・・・。
結論から、単にタンクの燃料が少なかっただけでした。
下のモデル500パーツダイアグラムをご覧になってみてください。
タンク容量に注目してみます。
TANK CAPACITYが2 Pintsとなっています。
TANK CAPACITYはタンク容量、Pintsはビールのパイントグラス等で使われる体積の単位です。
米国とイギリスで若干異なりますが、1USパイントは473mlになります。
つまりモデル500スピードマスターのタンク容量は、なんと驚きの946mlにもなります。
必ずしも満タンにする必要はありませんが、約1リットルの燃料がモデル500では標準ともいえる量です。
先のヤフオクご落札者様の場合、試験点火ということもあり、あまり燃料を入れなかった模様。
管理人の経験では、目安としては最低300mlほどの燃料を入れないと、スピードマスターがうまく燃焼してくれないことがありました。
燃料不足の症状としては、燃焼の息継ぎが顕著に表れます。
立ち消えも症状のひとつです。
燃料が薄すぎるため、赤火にはなりません。
お持ちのスピードマスターがうまく燃焼してくれない場合には、燃料不足も疑ってみてほしいと思います。
先のヤフオクご落札者様の500も、手持ちのホワイトガソリンを全部入れることで問題なく燃焼するようになったとのこと。
まさかそんな単純なことと思うかもしれませんが、ストーブやランタンの仕組みって割と簡単なものです。
不具合の原因が燃料不足とは、なかなか想像しずらいかもしれませんが、適正量の燃料が入っているかは火器メンテナンスの基本ではあります。
文中の「スピードマスター」はコールマン500のモデル名です。
カナダモデルは「スポーツマスター」というモデル名になります。
ショップには重要部品のストックもありますので、500の修理でお困りの際はご相談いただければと思います。
楽しいアウトドアライフを!