上の写真はコールマン500のバーナーキャスティング、品番500-326。
点火しないとのことでショップでお預かりした、1950年製モデル500のUsed品。
中古で入手したコールマン500のレストアは、バーナー周りの錆取りが必須です。
手を抜いて適当に組み上げても、バーナー周りに錆が残っていたりすると、赤火が出たりして綺麗に燃焼しないことが多いです。
見落としがちなのが、先ほどのバーナーキャスティング内部。
ジェネレーターが入る穴から内部を覗いてみると、下の写真のように何やら白っぽい綿のようなものが見えます。
以前に修理で入ってきた502のBunsen内部にあった、何かの虫の繭を思い出します。
外から見る限り、バーナーキャスティング内部の白っぽい綿のようなものも、おそらく同じようなものでしょう。
品番500-327のエアバッフルを取り外して、バーナーキャスティング内部の白っぽい綿のようなものが何なのかを確認します。
エアバッフルを固定しているネジは、Used品では固着しているケースが多く取り外しが困難なことが多いです。
無理に取り外さなくても整備できますが、1~2日ラスペネ等の浸透性潤滑剤を吹いてからショックドライバーを使うといいでしょう。
今回も前日に吹いておいたラスペネのおかげか、ショックドライバー3発目でエアバッフル固定ネジが回りました。
エアバッフルの下にかくれていたのは、下の写真のようにやはり虫らしきものの繭でした。
モデル500のBunsen内部は、コールマンシングルバーナーの中でも最大級です。
米国等から輸入した個体の中には、得体の知れない虫の死骸、ゴキブリの死骸や卵などがよく出てきます。
下の写真のように細いブラシなどでBunsen内部のクリーニングをしますが、生きている虫やゴキブリなどが出て来やしないかと思うことも・・・。
ストーブが綺麗に燃焼しない原因は多々ありますが、今回のように単純にガスの通り道が異物で塞がれているだけのことも少なくありません。
燃焼不良の場合、フューエルチューブの詰まりやバルブの不良を疑いがちですが、虫や異物が通路をふさいでいる単純なケースも多いものです。
ランタンやストーブが調子を崩した時は、まずは分解清掃といわれる所以もこういったシンプルな理由であるケースもあるからです。
分解清掃はランタンやストーブの構造を知るためにも、おすすめです。
必要な工具も少しずつ揃えていくといいですね。