上の写真はコールマン222のバーナー部。
底に薄い板が敷いてありますが、これがヒートシールドといってとても重要な部品です。
マントルが燃える熱から、バルブやタンクの過熱を抑える重要な役割を担っています。
燃焼部からバルブやタンクの位置が近い、コンパクトランタンならではの部品ともいえます。
今回はピークワンランタンのヒートシールドについてのお話です。
ヒートシールドは欠品しやすい部品のひとつ
上の写真はコールマン222Aのヒートシールド。
純正品番:5414-4605で、単体ではまず入手できない希少な廃盤パーツのひとつです。
失くしてしまったら中古のランタンから取り外すか、自作するしかありません。
サイズが幅80mm、円形部分の外径が約60mm、厚さが5mmほどという小さな部品です。
グローブをはずした時などに、ポロっと落ちて気づかないままというケースが多いんじゃないかと思います。
つい最近eBayで落札した222も、商品写真にはちゃんと写っていたヒートシールドが、届いた時には紛失していました。
オールドコールマンに疎いセラーが梱包時に紛失してしまうケースです。
222シリーズのヒートシールドの種類
ピークワンランタン用のヒートシールドにはいくつかのバージョンがあり、互換がないものがあるので注意が必要です。
もともとモデル222、222Aには径が細いジェネレーターG2、またはG2Aが装着されており、ヒートシールドも径が細いジェネレーター用の物となっています。
G2、G2Aジェネレーターはすでに廃盤となっていて、代替品は径の太い現行の品番:226-2991がメーカー推奨されています。
222シリーズ後期型の222B、226、229、3022などには径が太い226-2991が装着されて出荷されているため、ヒートシールドも径が太いジェネレーター用の物となっています。
222B、226、229、3022などに径が細いG2、G2Aジェネレーターを装着する分には問題ありません。
しかし、オリジナルモデルの222、222Aに現行の226-2991ジェネレーターを装着する際には、下の写真のようにヒートシールドの加工が必要になります。
ヒートシールドを使わないとどうなる?
eBayやヤフオク、メルカリなどにもコールマン222はよく出品されていますが、ヒートシールドが欠品している個体が少なからずあります。
一見するとたいして必要な部品ではないように感じるかもしれませんが、ヒートシールドを使わずにピークワンランタンを使うと、ランタンが火だるまになる可能性があります。
ピークワンランタンはそのコンパクトさ故、燃焼部からバルブ、タンクまでの距離が近くなっています。
ヒートシールドはバルブ、タンクの過熱を防ぐ重要な役割を担っており、ヒートシールドなしで使用すると以下のような重大な故障、そして事故につながります。
注意ポイント
- バルブステムのOリングが溶け気化した燃料が噴出、引火
- バルブステムのエキセントリックブロックのOリングが溶け、消火不能に
222用のヒートシールドを自作する
ないものは作るしかない!ということで、いつものように1週間ほど悩みながら材料を揃えてみました。
1枚板のステンレスを加工するには道具が足りず、2枚のステンレス板をリベットで接合することにしました。
直径60mm、厚さ1mmのステンレス丸板、長さ80mm、幅20mm、厚さ0.8mmのステンレスシャーリング材(化粧板)を接合します。
オリジナルのヒートシールドをステンレス丸板に重ねてけがき、リューターで切削加工してみました。
薄いステンレス板の加工はなかなか難しく、ショップに商品として並べるには満足のいく加工ができませんでした。
受注生産という形ではお受けしようと思いますが、需要があるかどうか、ヤフオクに出品してみました。
222シリーズ用ヒートシールドは、受注生産となります。
納期、価格等はお問い合わせをお願いいたします。