朝飯時になると、あちこちのテントからホエーブス725の轟音が聞こえてくる・・・。
ちと飲みすぎて、ホエーブス725の轟音で目が覚めた。
液然ストーブが全盛だったころ、山ではごく一般的な光景でした。
それぐらいホエーブス725は少人数での登山で携行するには人気のストーブだったのです。
4~5人以上のパーティーになると、ひとまわり大きな625が好まれましたが、頑丈で壊れず、コンパクトな725を私は今でも愛用しています。
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ホエーブスと錆
構造がシンプルなため壊れないのがホエーブスの特徴ですが、部品の多くを鉄が占めるため錆びやすいのが欠点でもあります。
飯時が終わるとテントの外に一晩置きっぱなしにされるホエーブスも、山でのテントサイトではよく見かけたものです。
今ではビンテージ品としてのホエーブスの価値が高くなっているので、テントの外に一晩置きっぱなしなんてしたら、悪意のある第三者に持って行かれるんじゃないかと思います。
タンクが錆びようが、ゴトクが錆びようが、たいていホエーブスはストーブとして問題なく使えます。
気化した燃料漏れなども、増し締めやパッキン交換など出先でも簡単に直せるところが、ホエーブスのいいところ。
メンテナンスが楽なんですよね。
しかし、素材が鉄であるがゆえにタンクが錆にやられてしまう個体は結構あります。
穴がピンホール程度のうちに内側からコーティングしてやれば比較的簡単に修理できますが、大きな穴があいてしまうと溶接等の大掛かりな修理になってしまいます。
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ホエーブス625タンクの燃料漏れ修理|ワコーズのタンクライナー編
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タンクやバーナーなど重要部品を新品で入手するのはほぼ不可能なので、ホエーブスの保管には気を遣ってあげましょう。
高校生の時から使っている私の725は、35年たった今でもすこぶる好調です。
ローラーバーナーが欠品している725は多い
ヤフオクやメルカリなど、国内で出品されるホエーブスは部品が欠品していたりすると、きちんと明記されているケースが多いように思います。
しかし、海外のオークションなどになると「Sold as is」、つまり「写真に写っているものがすべて」が基本です。
まさかと思うような部品がないまま新品として出品されていたりもします。
eBayなどでPhoebusを探すとき、燃料キャップやハンドルなど、一般的には必ず付属するようなものが欠品していないか、出品写真を慎重に見ることが大切です。
人様にはこんなことを言っておきながら、かくいう私は結構色々ひどいものをつかまされています。
勉強代だと思っていますが、落札金額によっては1週間ほど落ち込むこともあります・・・。
ホエーブス725については、ローラーバーナーの欠品している出品をeBayではよく見かけます。
わざわざ「ローラーバーナーが欠品している」と記載するセラーは、よほどの正直者でしょう。
「写真に写ってないだけだろう」なんて考えは海外オークションでは厳禁です。
少しでも気になる部分があれば、セラーに問い合わせてみるのが一番です。
商品を落札してもいいセラーであるかは、返信までの時間、返信の内容でだいたいわかるものです。
ホエーブスに限って言えば725、625ともにタンクの底の錆具合は絶対に写真で確認しておきたいところです。
底がサビサビのホエーブスは遅かれ早かれ燃料漏れの修理が必要になると思っていたほうがいいです。
725用ローラーバーナーリプロ品
ホエーブス725には625のサイレンサーが若干の加工で装着できます。
ホエーブス725の静音化は、725愛好家の間ではごく当たり前に行われていた改造です。
しかし、625のサイレンサーの入手が、現在は困難になってきています。
上の写真はホエーブス725用サイレントバーナーヘッドで、海外のデザイナーが3Dプリンターで制作したものです。
受注生産品なのでオーダーしてもなかなか届きませんが、近いうちにショップ用に仕入れてみたいと思います。
ホエーブス725用のローラーバーナー、探してみるとリプロ品を作っている方が韓国にいました。
以下の動画をご覧いただくとわかりますが、オリジナルと遜色ない燃焼をします。
このリプロ品はオリジナルの鉄製と違いステンレス製なので、朽ちることなく長く使い続けられるはずです。
725のローラーバーナーは625にも使用できるので、サイレンサー欠品の625も使えるようになりますね。
ひとつひとつ手作りの受注生産なので時間はかかりましたが、ショップ用に購入してみました。
725旧旧型、旧型、新型いずれにも使えることを確認していますので、725のローラーバーナーをお探しであればおすすめできます。
オリジナル品と見栄えもほぼ変わらないナイスなリプロ品です。
ステンレス製なので、錆びて朽ちることがないのがいいですね。