ランタンやストーブに燃料を入れるときに使う漏斗(じょうご)、英語(カタカナ)読みではファンネルと言います。
燃料入るんだったら何でもいいじゃん!
もちろん、その考え方も否定はしません。
道具は本人が一番使いやすいと思うものを使えばいいんだと思います。
本日は、人によっては何でもいいと思える道具についてのお話です。
とあるファンネルコレクション
上の写真の右4つのファンネルは、ショップのお客さんにご購入いただいたファンネルです。
私のようなファンネルフリークなら、思わずにやけてしまう素敵な写真をお送りいただきました。
一番左のファンネルも、コールマンにカナダ工場があった時代に作られた数の少ないアルミNo.0ファンネルです。
カナダ工場製のアルミNo.0ファンネルは、米国ウィチタ工場製のものとは異なり、ロゴにエンボス加工(浮き文字)がしてあったり、仕上げの磨き精度を見ると明らかに手をかけているのがわかります。
そしてシアーズフリークなら憧れのSears版アルミファンネル。
ヤフオクやeBayにも滅多に出品されませんが、状態の良い個体になるとそこそこのランタンやストーブが買えてしまう値段で取引されています。
コールマンがシアーズに供給していたファンネルで、コールマン社のアルミ製No.0ファンネルなのですが、下の写真のようにSearsの刻印が入っています。
コールマンのファンネルには古いものから鉄製、銅製、アルミ製とありますが、同じ製品でありながら製造年代によって違いがあったり、カナダ工場製と米国工場製によって違いがあったりします。
コレクションし始めると、私のように泥沼にはまっていきます・・・。
現在100ほどのファンネルを持っているのは間違いないのですが、家のどこかにあるはずの未整理のものを含めると正確な数は把握していません。
ショップやヤフオクでぼちぼち整理をしてはいますが、ファンネル探しの旅はこの先も続きそうです。
ヤフオク、メルカリ、eBay等でファンネル探しの旅をするとき、チェックしておきたいポイントをいくつかご紹介します。
鉄製、銅製ファンネルの給油口
コールマン社純正のアルミNo.0ファンネルは、まだNOS(未使用長期保管品)が国内外のオークションに頻繁に出てきます。
ただ、海外と日本では新品の定義に温度差があったりして、eBayでは私もよくバッタものをつかまされたりしています^^;
ヤフオクなどと同じで出品物がピンボケ写真だったり、アスファルト直置きの商品写真だったりした場合、落札は見送るようにしています。
実用目的で中古のファンネルを選ぶとき、経年による小さなへこみやキズはあまり神経質にならなくてもいいんじゃないかと思います。
もちろんコレクション目的であれば、それなりに外見にも気を配る必要があるでしょう。
実用ファンネルで一番負荷がかかる箇所は給油口です。
一体成型のアルミファンネルでは気にしなくていいと思いますが、1920年代~1940年代製の鉄製、銅製ファンネルは給油口の付け根にクラックが入ることが多いです。
なので、下の写真のように給油口の付け根部分の拡大写真が確認できる出品者からのファンネルを選ぶといいんじゃないでしょうか。
商品に自信のある出品者ならリクエストすれば応えてくれるはずです。
給油口の付け根にクラックが入ってしまうと、ロウ付け、はんだ付けで修理するか、燃料に侵されないエポキシ系の接着剤を使用して修理することになります。
耐熱性の高いエポキシ系の接着剤JBウェルドなどは、燃料タンクの穴をふさぐ修理にも使えるので、1セット持っておくと色々と使えます。
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メタルメッシュフィルター
1920年代~1940年代製の鉄製、銅製ファンネルには、上の写真のような金属製のメッシュフィルターが内部にロウ付けされています。
メッシュフィルターの素材は真鍮か銅か定かではありませんが非常に柔らかいため、手荒く扱われた個体の場合、破れていることが多いです。
1920年代の鉄製ファンネルにスカイラー社のブルーフィルターが付いている個体を見たことがありますが、No.0ファンネルにブルーフィルターが付くようになったのは、1930年代からの銅製ファンネルからのようです。
銅製ファンネルにも短いもの、長いものがありますが、1930年代~1940年代製の短いファンネルにはメッシュフィルターがロウ付けされているものと取り外し可能なものがあり、下の写真のように製造年代によって作りが違うようです。
取り外し可能なメッシュフィルター式のファンネルなら、メッシュフィルターが欠品していても100均の茶こしを円形に切り抜いたりして代用できます。
しかし、メッシュフィルターがロウ付けされているファンネルのメッシュフィルター交換は、とても手のかかる修理になります。
1920年代~1940年代製の鉄製、銅製ファンネルを選ぶとき、内部メッシュフィルターが生きている個体はポイントが高いです。
ただ、燃料に異物が混じらないよう何らかのフィルターを挿入すれば漏斗として十分機能するので、耐油スポンジなどを円形にカットしてフィルター代わりにするという手もあります。
ブルーフィルター欠品ファンネルの耐油スポンジを用いたフィルター自作については、また別の機会にご紹介したいと思います。
ブルーフィルター
上の写真右がアルミフレーム、左が銅製フレームのコールマンNo.0ファンネル用ブルーフィルターです。
ファンネル好きの私としては、ブルーフィルターのフレームにもこだわってしまいます。
やはり、銅製ファンネルには銅製の、アルミファンネルにはアルミ製のフィルターフレームでないとしっくりきません。
No.0ファンネルであれば、鉄製、銅製、アルミ製いずれも内径が同じサイズなので、どの年代のブルーフィルターでも使いまわすことが可能です。
なので、鉄製や銅製のファンネルにアルミ製のブルーフィルターが入った個体などもオークションでは目にすることもあります。
アルミフレームのブルーフィルターは中古品から抜く等で比較的入手しやすいですが、銅製フレームのブルーフィルターは単体での入手は難しいです。
銅製フレームのブルーフィルター単体での出品は、たまに海外のオークションでは見かけますが、銅製フレームのブルーフィルターが付属する個体を入手する以外に、銅製フレームのブルーフィルターを入手する方法はないといってもいいかと思います。
銅製フレームのブルーフィルターがついているNo.0ファンネルはポイントが高いと覚えておくといいかと思います。
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また、ブルーフィルター付きのファンネルを選ぶ際には、ブルーフィルターの裏表の写真が確認できるものを選ぶといいです。
フィルターフレームはアウターとインナーの2枚で構成されていて、新品と謳われているファンネルであっても、インナーフレームが欠品したまま出品されているケースは結構あります。
アウターフレームだけでもブルーフィルターの役目は果たすのですが、ファンネル内側の見栄えが良くありません。
ブルーフィルターのフレームは2枚で1セットと覚えておくと、バッタものをつかまされずに済みます。
未使用品のファンネルが入手できた時にはショップにも掲載しますので、たまに覗いてみてください。