上の写真は燃焼不具合でお預かりしたコールマン505B。
使用感少なくペイントロスの少ない、とても状態の良い個体です。
モデル400、576等と並んで人気のある2レバーストーブです。
交換用ジェネレーターの入手がネックではありますが、コールマン2レバーストーブの人気はまだまだ健在。
この個体に装着されているジェネレーター505A5571も、なかなか手に入らなくなってきました。
外観からは問題なさそうに見えましたが、ポンピングして燃料バルブを開けてもエアー吐出音が聞こえない・・・。
この症状はジェネレーターの詰まりか、燃料バルブの詰まりの可能性が大です。
ジェネレーターを外し、再度ポンピングして燃料バルブを開けてみてもエアーが勢いよくは出てきませんでした。
こうなると原因はほぼフューエルチューブの詰まりです。
燃料バルブを外して出てきたフューエルチューブが下の写真になります。
緑青がびっしり付着しているのがわかるでしょうか。
この程度ならまだいいほうで、古い個体になると部品全体が緑一色だったりします。
燃料吸い込み口も見てみます。
モデル505Bのフューエルチューブの場合、約0.3mmほどの穴が貫通しているのですが、下の写真のように向こう側からの光が確認できず、内部が塞がっていることがわかります。
軽微なフューエルチューブの詰まりであれば、パーツクリーナーを吹いたり、パーツクリーナーに漬け置きすることで詰まりが除去できることもあります。
それでも詰まりが除去できない場合には、機械的に詰まりを除去する必要があります。
フューエルチューブの詰まりを機械的に除去するには、下の写真のような掃除針を使用します。
ホーザン(HOZAN) ノズル掃除針セット 線径:φ0.2mm/φ0.3mm/φ0.4mm/φ0.6mm/φ0.8mm/φ1.0mm HG-5 ノズル孔など...
モデル505Bの場合には0.3mmの掃除針を使用します。
掃除針は工具として購入しなくても、ワイヤーで代用もできますので、工具箱の中を探してみるといいと思います。
下の写真のように、掃除針を使ってフューエルチューブ内部に溜まった付着物を取り除きます。
フューエルチューブは二重構造なので、下の写真のようにインナーチューブとアウターチューブの隙間も、パーツクリーナー等を吹いて堆積物を除去します。
フューエルチューブの構造については、以下の記事で詳しくご紹介していますので、ご覧いただければと思います。
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コールマンが燃焼しない!フューエルチューブの構造と不具合の原因
これら上記の症状はショップにお問い合わせいただく、ランタンやストーブの動作不良ランキングトップ3です。 うまく燃焼しないランタンやストーブでお困りの方は、読み進めてみてください。 フューエルチューブの ...
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フューエルチューブにこれだけ緑青が付いていれば、当然同じ真鍮部品のエキセントリックブロックにもと・・・・
フューエルチューブほどではなかったですが、クリーニングは必要です。
劣化したOリングも要交換でしょう。
ピークワンランタン、ピークワンストーブ用のリプレースメント品Oリングはショップに在庫していますので、お探しの際はご利用いただければと思います。
下の写真のように、フューエルチューブとエキセントリックブロックの洗浄後、組み上げて動作確認後のご返送となります。
修理完了後の燃焼確認動画
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