上の写真はショップに修理のご依頼をいただいた、コールマン2レバーストーブ用ジェネレーター。
グラファイトパッキンの交換をしようとトーチバーナーであぶり過ぎて、部品のロウ付けが溶解してしまったようです。
やっちまったあ~。
と、部品を捨ててはいけません。
コールマン2レバーストーブ用ジェネレーターは、もともとがロウ付けで製造されているので、分離してしまった部品をロウ付けし直せば元通り使用できます。
400-5891、508-5891などの新品ジェネレーターは流通在庫を探すしかなく、見つかったとしても2022年現在、価格は20,000円ほどします。
ピークワンストーブは製造終了からさらに人気が増してきた、とても使い勝手がいいストーブです。
直せるところは直して、長く使っていきたいですね。
修理の基本は洗浄から
ランタンやストーブ修理は、部品のクリーニングが基本です。
不調な個体の中には、部品洗浄だけで不具合が解消するものも少なくありません。
部品の素材に合わせて適切な洗浄液を使いましょう。
クエン酸、重曹、パーツクリーナーなど身近に入手できる洗浄液でも十分綺麗になるものです。
アルミ部品にパーツクリーナーは厳禁だと覚えておきましょう。
管理人はホエーブス725の遮熱板をパーツクリーナーで溶かしてしまった経験があります。
部品の研磨
今回はロウ付けをするので、ロウ付け個所の合わせ面が適度な嚙み合わせになるよう研磨調整していきます。
ジェネレーター自体は磨けば磨くほど素材が痩せていくので、重曹で煤落とし程度に留めておくのがいいかと思います。
ショップでお預かりしたジェネレーターは、超音波洗浄機で内部洗浄を施工します。
ロウ付け
ロウ付けは道具と作業環境が必要ですが、上の写真のように分離したジェネレーターも元通りに修理できます。
綺麗に仕上げるには経験が必要かと思いますが、ロウ付けができるようになると修理の幅が広がりますので、ぜひトライしてみてほしいと思います。
夏は気温が高いので汎用カセットガス式のトーチバーナーでもいいのですが、冬は業務用バーナーを使うと作業がはかどります。
ロウ付け修理完了品
上の写真はグラファイトパッキンを再充填して黒レバーを組付けた修理完了品。
グラファイトパッキン再充填後は黒レバーが重く感じるかもしれませんが、燃料が通ると徐々に軽くなります。
2レバーストーブ用ジェネレーターのレバー基部のナットは、燃料がにじむようなとき燃料漏れが止まるまで少しずつ締めこんでいくのが肝です。
ナットを締めれば締めるほど残りの締めしろが減っていくので、締め込みは都度燃料漏れが止まる位置までとします。
必要以上にレバー基部のナットを締め込まないことが、グラファイトパッキンを長持ちさせることにつながります。
破損した黒レバーの修理
コールマン400や508など、2レバーストーブ用ジェネレーターの黒レバー破損修理については、毎日のようにご相談をいただきます。
ショップで修理はお請けしていますが、手のかかる作業ですので、工賃が10,000円ほどかかります。
黒レバーのリプレースメント品作成には少々手先の器用さは必要ですが、DIYでできない修理ではありません。
必要な工具や材料、手順を以下のページでご紹介しています。
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コールマン2レバーストーブの破損した黒レバーリプレースメント品作成
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まずはご自身でやってみて、どうしても上手くいかないときはご相談いただければと思います。