上の写真はコールマン500のフューエルバルブアセンブリー。
パーツナンバーは500-6571になります。
修理後のフューエルチューブを取り付けるところです。
今回はフューエルチューブ二重管の構造についてご紹介します。
フューエルチューブはクリーニングが困難
フューエルチューブはエアーと燃料を同時に送り出すため、二重構造になっています。
下の写真にある穴からエアーを吸い込み、フューエルチューブ先端から燃料を吸い込む仕組みです。
※上の写真は修理済みの部品で、二重管外側のチューブを耐熱ボンドで接着しています。
径の異なる2本のチューブを組み合わせて、絶妙な混合気をジェネレーターへ送り込みます。
2本のチューブの間に隙間があり、その隙間をエアーが通る仕組みになっています。
内側のチューブはねじ込み式、外側のチューブはカシメて固定されています。
なので、2本のチューブの隙間をクリーニングするには、このカシメをどうにかしなくてはなりません。
フューエルチューブのクリーニング方法
フューエルチューブは上述のように、二重管外側のチューブがカシメて固定されているため、分解清掃が難しい部品です。
そのため、パーツクリーナー等に漬け込み、エアーダスター等で汚れを吹き飛ばすのが一般的な方法になります。
しかし、保管状態の悪かった中古ストーブやランタンになると、パーツクリーナー等に漬け込むだけでは二重管の詰まり等を解消できないこともあります。
その場合には機械的に洗浄するしかなく、下の写真のように二重管を分解するしかありません。
二重管外側のチューブのカシメをやすりやリューター等で削り落とすと、外側のチューブが引き抜けます。
部品を拡大してみると、下の写真のようにエアー吸い込み口に合わせて内側のチューブに溝が切ってあり、丁寧に作られた部品であることがわかります。
クリーニング後の処理
二重管外側のチューブをもとに戻すには、ロウ付け、はんだ付け、もしくは上の写真のように耐熱ボンドでも大丈夫です。
耐熱ボンドは耐燃料性エポキシ系のJBウェルドをお勧めします。
エアー吸い込み口をふさがないように接着します。
下の写真は耐熱ボンドで修理したフューエルチューブをアセンブリーに組付けたところ。
状態の悪い中古品になると、二重管内側のチューブが折れていたりもします。
内側のチューブが折れたフューエルチューブも修理できますので、お困りの際のはご相談いただければと思います。